- 英語の試験はたくさんあってどれを勉強したらいいかわからない。
- 英語に自信はあるが英語の試験は受けていない。
- 大学卒業後、仕事で英語は使うが試験は受けていない。
このような方に、数ある英語試験の特徴と、それぞれの点数の比較について解説していきます。
英語において試験の点数をあげるための学習については賛否がありますが、英語を活かして収入アップを狙いたい場合は、基礎学習ができていることが前提になってきます。
ビジネス英語において、発音や気の利いた表現を学ぶより、正しく話すことが重要です。
自分が勉強するべき試験と目標を決め、必要な点数をとれるように学習しましょう!
小・中学校の頃、4年間アメリカのニューヨークで過ごし、社会人でも再びニューヨークに留学しました。
社会人留学中に、英語が話せるくせに ビジネス単語や経済用語をうまく使えず、「英語が話せない日本人」ではなく「学が無い日本人」と思われた苦い経験から、基礎から勉強し直しました。
英語の資格・検定試験とCEFRとの対照表
CEFR | TOEIC | TOEFL iBT | IELTS | 実用英語 技能検定 | ケンブリッジ 英語検定 | GTEC Advanced Basic Core CBT | TEAP | TEAP CBT |
C2 熟練した 言語使用者 | 8.5-9.0 | CPE (200+) | ||||||
C1 熟練した 言語使用者 | 1305-1390 L&R 945~ S&W 360~ | 95-120 | 7.0-8.0 | 1級 | CAE (180-199) | 1400 | 400 | 800 |
B2 自立した 言語使用者 | 1095-1300 L&R 785~ S&W 310~ | 72-94 | 5.5-6.5 | 準1級 | FCE (160-179) | 1250-1399 | 334-399 | 600-795 |
B1 自立した 言語使用者 | 790-1090 L&R 550~ S&W 240~ | 42-71 | 4.0-5.0 | 2級 | PET (140-159) | 1000-1249 | 226-333 | 420-595 |
A2 基礎段階の 言語使用者 | 385-785 L&R 225~ S&W 160~ | 3.0 | 準2級 | KET (120-139) | 700-999 | 186-225 | 235-415 | |
A1 基礎段階の 言語使用者 | 200-380 L&R 120~ S&W 80~ | 2.0 | 3級ー5級 | -699 |
TOEIC
試験の目的
和文英訳・英文和訳などの技術ではなく、身近な内容からビジネスまで幅広くどれだけ英語でコミュニケーションができるかということを評価する。
こんな人が受けるべき
- 日系企業で英語を活かして転職をしたい
- 社内でのステップアップに英語をアピールしたい
- 社会人留学に応募したい
TOEICは日本において英語力を測る試験として広く浸透しています。
採用の基準としている会社や、社内のポジションの公募や研修の応募条件となっているケースも多いです。
比較的難易度が低いため、最初に受けるべき試験です。
語彙数 | 4,000語以上 |
実施国数 | 約150か国 |
受験人数 | 約240万人 |
年間実施回数 | 10回 |
成績表示方法 | 10-990点 (L、R各5-495点) |
出題形式 | Listening Reading |
実施方式 | 紙 |
受験料 | 7,810円 |
実施団体 | テスト作成: ETS 日本事務局: IIBC |
TOEFL iBT
試験の目的
高等教育機関において英語を用いて学業を修めるのに必要な英語力を有しているかを測ることを目的とする。
こんな人が受けるべき
- アメリカやカナダ、オーストラリアなどの英語圏に留学したい
アメリカやカナダ、オーストラリアなどの大学や大学院での入学基準で広く採用されているのが、TOEFL iBTです。
TOEFL(Test of English as a Foreign Language)には「TOEFL iBT」と「TOEFL ITP」の2種類があり、海外留学や就職などの基準となるのはTOEFL iBTのみとなっています。
出題される問題はすべてアカデミックな内容になっています。
語彙数 | (R) 3,000語で90.45%をカバー 5,000語で95.37%をカバー (L) 3,000語で96.22%をカバー |
実施国数 | 約130か国以上 |
活用地域 | 英語圏(北米、オーストアリア、ニュージーランド等) 非英語圏(ドイツ、オランダ、トルコ、韓国等) |
受験人数 | 非公開 |
年間実施回数 | 40-45回 |
成績表示方法 | 0-120点 (4技能を各0-30点で評価) |
出題形式 | Listening Speaking Reading Writing |
実施方式 | CBT |
受験料 | 230USドル |
実施団体 | テスト作成: ETS 日本事務局: CIEE |
IELTS
試験の目的
英語を用いたコミュニケーションが必要な場所において、就学・就業するために必要な英語力があるかを評価する
こんな人が受けるべき
- 海外留学をしたい
- 海外で就労したい
- 英語圏に海外移住したい
IELTS(International English Language Testing System)は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、および英国を含む英語圏の国々に留学、就労または移住を希望する人々の英語力を測定する試験です。
アメリカやオーストラリアの大学、学校、雇用主、移民局、専門機関などのIELTS認定機関は増加傾向にあります。
語彙数 | 5,000~6,000語程度 |
実施国数 | 約140ヶ国以上 |
活用地域 | EU諸国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、アメリカ等 |
受験人数 | 約3.6万人 |
年間実施回数 | 約35回 |
成績表示方法 | 1.0-9.0 (0.5刻み) |
出題形式 | Listening Speaking Reading Writing |
実施方式 | 紙・面接 |
受験料 | 25,380円 |
実施団体 | ブリティッシュ・カウンシル、 ケンブリッジ大学英語検定機構 日本英語検定協会 等 |
実用英語技能検定
試験の目的
英語圏における社会生活(日常・アカデミック・ビジネス)に必要な英語を理解し、使うことができるかを評価する
こんな人が受けるべき
- 日系企業で英語を活かして転職をしたい
- 社内でのステップアップに英語をアピールしたい
- 社会人留学に応募したい
汎用性ではTOEICのほうが勝りますが、日本で歴史があり広く浸透している試験です。
日本の会社では英語力の基準として「TOEIC○○点または英検2級」なども見受けられます。
語彙数 | 5,000~6,000語程度 |
実施国数 | 約140ヶ国以上 |
活用地域 | EU諸国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、アメリカ等 |
受験人数 | 約263.5万人 |
年間実施回数 | 3回 |
成績表示方法 | 1級~5級(合否による表) |
出題形式: 実施方式 | Listening, Reading: 紙/CBT Writing: 紙 Speaking: 面接/CBT |
受験料 | 1級 11,800円 準1級 9,800円 2級 8,400円 準2級 7,900円 3級 6,400円 4級 4,500円 5級 3,900円 |
実施団体 | 日本英語検定協会 |
ケンブリッジ英語検定
試験の目的
英語圏における日常生活に必要とされる実践的な英語力があるかを評価する
こんな人が受けるべき
- 大学入試に活用したい
ケンブリッジ大学英語検定機構はCEFR(言語能力評価の国際指標)の開発に関与しており、CEFRとの整合性が高い内容になっています。
試験はIELTSと目的が似ているためよく比較されますが、進学したい先の大学・大学院がどの試験を基準として採用しているかで選びましょう。
語彙数 | 3,000語程度 |
実施国数 | 約130ヵ国 |
活用地域 | 英国、欧州、オーストラリア、ニュージーランド |
受験人数 | 国内人数非公表 ※全世界では約250万人 |
年間実施回数 | 2-3回 |
成績表示方法 | KET/PET/FCE/CAE/CPE(CEFR)5つの合否 スコア(80-230) |
出題形式 実施方式 | Listening, Reading, Writing: 紙/CBT Speaking: ペア面接 |
受験料 | KET(A2):9,900円 PET(B1):12,100円 FCE(B2):20,350円 CAE(C1):22,550円 CPE(C2):25,850円 |
実施団体 | ケンブリッジ大学 英語検定機構 |
GTEC Advanced Basic Core CBT
試験の目的
英語を使用する大学で機能できる(アカデミックな)英語コミュニケーション力を測る
こんな人が受けるべき
- 大学入試で活用したい
海外を含め、多くの大学・短期大学等の入試でスコアが活用できます。
語彙数 | 3,000~6,000語程度 |
実施国数 | 北米(ELS Educational Services) |
受験人数 | 非公表 |
年間実施回数 | 3回 |
成績表示方法 | 0-1400点 |
出題形式 | Listening Speaking Reading Writing |
実施方式 | CBT |
受験料 | 9,720円 |
実施団体 | ベネッセコーポレーション Berlitz Corporation ELS Educational Services |
TEAP
試験の目的
EFL環境の大学で行われる授業等で行う言語活動において英語を理解したり、考えを伝えたりすることができるかを評価する
こんな人が受けるべき
- 大学入試で活用したい
大学教育レベルにふさわしい英語力を正確に測定する4技能型アカデミック英語能力判定試験です。
語彙数 | 2,000~5,000語程度 |
受験人数 | 約1.3万人 |
年間実施回数 | 3回 |
成績表示方法 | 80-400点 |
出題形式: 実施方式 | Listening, Reading, Writing: 紙/CBT Speaking: 面接 |
受験料 | 15,000円 |
実施団体 | 日本英語検定協会 |
TEAP CBT
試験の目的
ICTを活用した出題を行い、EFL環境の大学の授業等で行う言語活動において、英語を理解したり、考えを伝えたりすることができるかを評価する。
こんな人が受けるべき
- ITの分野で英語を活かしたい
グローバル×IT社会を牽引する思考力・判断力・表現力をリアルに測定する英語4技能を超えたテストです。
語彙数 | 2,000~5,000語程度 |
年間実施回数 | 3回 |
成績表示方法 | 0-800点 |
出題形式 | Listening, Reading, Writing, Speaking |
実施方式 | CBT |
受験料 | 15,000円 |
実施団体 | 日本英語検定協会 |
まとめ
英語を活かして収入アップを狙いたい場合は、基礎学習が重要です。
自分がどのように英語を活かしていきたいかを考えましょう。
漠然と英語力を示す基準を持っておきたいという方は、TOEICを受験すれば間違いないです。
まずはCEFRのB2相当を目指し、勉強していきましょう!