- 子供に金融リテラシーが高い大人になってもらいたい
- キャッシュ・フロー・ゲームってどんなゲームか気になる
- 本当に子供はお金に強くなるの?
この記事ではキャッシュ・フロー・ゲームのキッズ版で2年間子供と遊んだ経験をもとに、ルールや効果について解説します。
世界中の人々の金融リテラシーを向上させた「金持ち父さん貧乏父さん」の著者であるロバート・キヨサキによって考案されたゲームがキャッシュ・フロー・ゲームです。
実際にどのような効果が子供に出るかはこれからの楽しみですが、大人にとっても非常に勉強になる仕組みになっており、感覚的にお金に強くなるゲームだと感じます。
キャッシュ・フロー・ゲームのキッズ版のルール
このゲームは、日々の給料を元手に資産を買い進め、支出を上回る不労所得を得る速さを競うゲームです。
経済的自由=不労所得>支出
という考え方の上に成り立つゲームです。
ネズミがキャラクターなのは、ロバート・キヨサキが給料で負債を買い、返済のために働く人生を「ラット・レース(ネズミの競争)」と呼んでいるとこらからきています。
そのためゲームボードもハムスターの回し車のようなレイアウトになっています。
すごろくのように2つのサイコロの目を足した数の分だけコマを進めます。(これが足し算の練習にもなります。)
最初はそれぞれの持ち分は$3,000でスタートします。
コマはもちろんネズミのキャラクターです。
お金は3種類です。
- $100
- $500
- $1000
プレイヤーは一人ひとり財務諸表のボードを渡されます。
左側に貸借対照表、右側に損益計算書があります。
自分が引いた資産カードは貸借対照表の緑の資産カードの枠に置き、負債カードは赤い負債カードの枠に置きます。
資産カードと負債カード引くと、不労所得コインと支出コインをもらえます。
不労所得コインは損益計算書の緑の枠に置き、支出コインは赤い枠に置きます。
資産カードの例
ゲームの中では不労所得として不動産が最も優れており、銀行預金は最も効率が悪いという設定になっています。
ゲームに勝つには効率のいい資産カードを引いたときに、買えるだけの現金を持っておく必要があります。
負債カードの例
「大きくて新しい家」をひくと支出コインが2枚渡されてしまうので要注意です。
このほかクレジットカードを使った無駄遣いや借金などで支出コインが渡されます。
サンシャイン・カードの例
サンシャインカードはボーナスのよう役割のカードです。
ゲームをスタートする際は、全員に支出コイン7枚が渡されます。
これは、全員が生きていくためには一定の支出があることを表しています。
マスを進める中でこの「$マーク」を通過すると給料がもらえます。
給料は$1,000ですが、ここで気をつけなければいけないのが$1,000すべてが手に入らないという点です。
自分の手元に乗るのは、$1,000から支出を引き、不労所得を足した金額です。
ゲーム序盤で資産カードも負債カードもない場合は、
$1,000–支出$700+不労所得$0=$300手にすることができます。
ゲームを続け、上のように不労所得コイン>支出コインとなったプレイヤーが勝ちです。
【経験談】大人が学べる事
子供用のゲームとはいえ、ゲームをするには大人の金融リテラシーが一定水準あることが前提です。
もし考え方のもとになる「金持ち父さん貧乏父さん」を読んでなければ、まずは読むことをおすすめします。
「金持ち父さん貧乏父さん」についてはこちらの記事でも紹介していますので合わせてご覧ください。
このゲームで大人が感覚的に学べる点は4つです。
経済的自由=不労所得>支出の価値観
経済的自由の定義は絶対的なものではありませんが、毎月の支出を不労所得でまかなうことができれば、極端な話働かなくても生きていけます。
世間ではFinancial Independence Retire Early(経済的自由、早期リタイア)の頭文字をとってFIREとも言われています。
実際に辞めるかは別として経済的自由には利点が多くあります。
- 給料のためだけにいやな仕事をする必要がなくなり、自分が本当にしたいことにチャレンジできる
- 現在の仕事に固執する必要がなくなるため、職場でも嫌なことは嫌と言えるようになる
- 働いてもいいし、働かなくてもいいという安心感から精神的に楽になる
不労所得を生み出す資産を買う重要性
ゲームの序盤では手元の現金で資産を買うため、一時的にお金は少なくなります。
しかしゲームをすすめていくうちに、やがて手元の資金も増えていくようになっていますので、最初はどんどん資産を購入する必要があります。
現実でもまずは資産を買うことが、後々聞いてきますがそれをゲームを通じてより実感できます。
支出を増やすことの危険性
このゲームのジョーカー的負債カードは「大きな新しい家を買う」です。
これを引くと、一気に勝利が遠のきます。
このほかにも、負債カードは内容がリアルで日々の生活でも気をつけなくてはいけない支出を教えてくれます。
不労所得が増えると給料の手残りが増える感覚
ゲームの終盤で不労所得コインが増えていくと、給料日の手残りがどんどん多くなっていきます。
給料日の手残り=$1000-支出+不労所得のため、不労所得が増えると給料のほとんどを支出に回すのではなく手元に残すことができます。
これは現実でも当てはまりますので、この感覚を味わえるようになるのがとても楽しみです。
子供への効果(言動に変化!?)
小学低学年の子供とかれこれ2年間、このゲームで遊んでいます。
もちろんこの年齢では金融リテラシーが高まったことは実感はできません。
残念ながらおこづかいをゲームセンターで使い尽くすこともありますし、おかしも買います。
しかし、こうした無駄遣いが悪いこと(勝ちから遠ざかること)は感覚的に理解しているようで、だいたい無駄にお金を使った後は後悔しています。
家族内でお金の話をする機会はかなり増えます。
一番いいのは子供がしてくる質問に対して、キャッシュ・フロー・ゲームをもとに説明できるようになったことです。
- なぜパパは毎日仕事に行くのか?
- なぜパパが不動産を買っているのか?
- なぜ自分のお年玉はジュニアNISAに預けられているのか?
- なぜ、外食ばかりしないのか?
- なぜ自分のおこずかいで好きなものを買ってはいけないのか?
こうした質問に対しゲームの財務諸表をもとに説明すると、何となくイメージでは理解してくれているようです。
まとめ
ロバート・キヨサキは「金持ち父さん貧乏父さん」で世界の人々の金融リテラシーを向上させました。
このゲームも非常によく考えられており、さすがといった印象です。
子供と遊ぶ機会が増えている方も多いと思いますので、どうせなら将来お金で苦労しないように育ってもらえるよう、遊びたいなとおもいます。
とてもおすすめです!
ちなみに大人のキャッシュ・フロー・ゲームは割と難しいうえに、詐欺やよくない不動産を斡旋するコミュニティでの勧誘にも使われていることもあるようなので注意しましょう!