- 大きな会議で発言したくてもできない
- プレゼン前に緊張して自信を失ってしまう
こんなお悩みをお持ちの方は、自分の普段のジェスチャーを変えるだけで、自分に自信を持つことができるかもしれません。
アメリカの社会心理学者のAmy Cuddy(エイミィ・カディ)は「自信が現れる行動を意図的にとることで、メンタルを整えることが出来るのではないか?」と考えTEDで成果について発表しています。
彼女はこれを「パワーポーズ」として、2分間このポーズをとることで、自信をもっていいパフォーマンスを発揮できるとしています。
ボディーランゲージの重要性
私たちは気づかないうちに、ボディーランゲージで様々なコミュニケーションをとっています。
そしてこのボディーランゲージは、人に与える印象も大きく変え、面接などで人を評価するさいも大きな役割を果たしています。
そして今回注目するボディーランゲージは、威嚇するときのポーズです。
動物の例だとわかりやすいですが、動物は威嚇する際には足を広げたり、羽を広げたり、とにかく自分を大きく見せます。
これは人間でも見られます。
試合で勝った時などで、自分が最も力を実感しているとき、人間は両手と顎をあげます。
これは、生まれつきに目が見えない人でも同じだといいます。
一方で、自分に力がないときは、腕を畳んで体をできるだけ小さくします。
とくにビジネススクールのクラスでは顕著に表れるとAmyは言っています。
自信たっぷりの男性は、発言する際も大きく手を挙げるのに対し、女性は相対的に男性より力が弱いと感じる傾向があるため、机についたまま手を挙げるなど、ジェスチャーが小さいです。これの積み重ねで、積極的に授業に参加できなかったりするなど、男女間のギャップが生じているそうです。
Fake it, till you make it.
Amyは、ここで自分が自信がない状態でも、自信があるようなジェスチャーをすることで、周囲や自分自身をだますことが出来るのかを調べました。
Fake it, till you make it?
は英語で、「できるようになるまで、できるフリをしろ」という意味で、最近はビジネスにおける有効な手段として注目されています。
例えば、不機嫌な人が無理やり笑顔を作ると、機嫌が直るか?などだとわかりやすいと思います。
これが力や自信についても、科学的に当てはまるか調べたのが、Amyの研究です。
自信とホルモンの関係性
自信があるかどうかについての検証は、自信があったり、攻撃的だったり、楽観的だったりするときのホルモン(テストストロン、コルチゾル)を分析し行いました。
リーダーと呼ばれる男性は高いテストストロン(男性ホルモン)と、低い コルチゾ-ル (ストレスホルモン)が見られる傾向になります。
そして短い期間に、リーダーじゃなかった人が、リーダーになった際には、テストストロンが急激に上がり、一方で コルチゾ-ル は急激に下がります。
このように、与えられる役割が、自信を持てるかどうかにも大きく影響します。
ジェスチャーはメンタルに影響するか
ジェスチャーが自信にどう影響するかについて、実験を行いました。
自信がある時のポーズと、自信がない時のポーズを、交互に被験者に2分間とってもらったのち、ギャンブルをさせたり唾液を採取したりしました。
自信があるポーズをとった後は、被験者はギャンブルなどでリスクを多くとる傾向が見られました。
そして、テストストロンについて、自信があるポーズとったあとは、平常時から20%の増加が見られ、自信がないポーズをとった後は平常時から10%の減少が見られました。
コルチゾ-ル でも同様に、 自信があるポーズとったあとは、平常時から25%の減少が見られ、自信がないポーズをとった後は平常時から15%の減少が見られました。
面接やプレゼンの時
ポーズが自信に影響することはわかりましたが、面接やプレゼンなどでこのようなポーズをとることが適切でないことも多いと思います。
面接中にこれをやってしまうと、おそらく合格しないでしょう。
面接前、プレゼン前、エレベーターやトイレの中でだれが見ていないときに、2分間だけこのポーズをとりましょう!
そうすることでテストストロンを上げ、コルチゾ-ルを下げ、自分に自信をもってステージになてるはずです。
面接やプレゼンでは話す内容より、話すときの存在感や雰囲気により結果が左右されることが多いです。
まとめ
Amy Cuddyのこのパワーポーズの理論については、専門家の中で賛否両論あります。
科学的な根拠がないという専門家もいます。
しかし、動物界には確実に威嚇などの力を示すポーズが存在していますし、人間も実際にこのようなポーズをとります。
そして、このパワーポーズを実際にすることで、確かに不安などが減る感覚は味わうことが出来ました。
特に損もしないと思うので、試してみてはいかがでしょうか?
TEDはこのような人生の価値観が変わるような研究成果を見ることができます。
おすすめのTEDについてはこちらの記事でご紹介していますので合わせてご覧ください。